注文住宅でも値引きの交渉ができないわけではありません
建売住宅と比べると、注文住宅の場合は値引き交渉が難しいといったイメージがあるようですが、まったく交渉ができないわけではありません。ただし、やみくもに値引き交渉をしてしまうのは避けるようにしましょう。住宅会社にとって価格を下げること自体はそれほど難しくはありませんが、その場合どうしても住宅の品質は下がります。本来必要な材料費を削ったり、工期を短くしたりして人件費等を抑えようとするからです。値引き交渉ができたとしても、欠陥のある住宅では住んでからが大変になります。こうした現実をよく踏まえながら、注文住宅の値引き交渉をする際は考えましょう。また、建売住宅の場合は何百万円かの値引きも珍しくはありませんが、注文住宅の場合はそのようにはならないことも頭に入れておきましょう。
どんな業者にお願いするかによって値引き率は変わってきます
例えば大手のハウスメーカーにお願いするか、地元の工務店にお願いするかによって、注文住宅の値引き率は異なってきます。
大手のハウスメーカーの場合、住宅建築費の中に広告費などの一部がすでに含まれていることもあるため、地方の工務店に比べると大きな値引きも可能となる場合もあります。具体的な相場としては建築費の5%から10%程度といったところです。
一方、地元の工務店の場合、最初の見積もり時から適正価格に近い状態になっていることが多く、大手ハウスメーカーに比べ利益も多く乗せてはいないため、多額の値引きは不可能と見てよいでしょう。見積もり額の約3%がその相場で、端数を切ったり、数十万円程度の値引きが一般的となっています。
値引きをするのなら契約前に行なうようにしましょう
契約後の値引き交渉は基本的にはできなくなることの方が多いので、交渉をするのであれば契約前に行なうようにしましょう。業者側は契約直前まで来れば、どうしても契約したいと思うもので、多少の交渉があっても了承してくれることが多いからです。一方、まだ打ち合わせも初期の段階からいきなり値引き交渉してしまうのは絶対に避けるべきです。業者側が施主の値引き交渉をのんでくれたとしても、前述のように、材料の見直しや人工の見直し、スケジュールの見直しを図り、住宅の品質がどうしても下がってしまうからです。こうしたことが行なわれないよう、値引き交渉は契約直前にすることとし、できるだけ複数の業者から相見積を取って交渉しやすい状況を作るようにしましょう。