住宅塗装工事の流れと注意したいポイント

住宅塗装工事までの流れ

住宅塗装の工事が始まるまでには、業者による準備が行われます。第一段階では、住宅の周りに足場を組みます。足場を組むのは塗装業者とは別の外注業者です。外壁から約1メートルの範囲で足場を組むため、植物や自転車、子供のおもちゃなどが置いてある場合はあらかじめ移動させておく必要があります。塗料が飛散する可能性もあるので、汚したくないものも移動させておきましょう。足場の設置時には、大きな音が発生します。近隣住宅にも騒音の影響が考えられるため、事前に挨拶に回っておくことをおすすめします。工事中の住宅内でも音が気になる可能性があるので、騒音対策を考えておくと安心です。
第二段階では、外壁の洗浄が行われます。汚れや古い塗料を剥がすことで、新しい塗料がしっかり定着する下地を整えるのです。外壁の洗浄には高圧洗浄機が使用されます。住宅の水道から水を使用することになるため、水道代がいつもより高くなることを覚悟しておきましょう。また、洗浄機の音も意外と大きいので、心づもりをしておくと良いでしょう。外壁がきれいになったら、窓など開口部や塗装しない部分への養生が行われます。外壁の下地を調整する作業も行われます。チリやほこりが出やすい作業なので、室内に汚れが入らないよう気を付ける必要があります。

住宅塗装の流れ

住宅塗装工事の準備が終わると、いよいよ塗装が始まります。住宅塗装における塗りの回数は3回です。まずは下塗りです。業界では「シーラー」や「プライマー」とも呼ばれ、下地をきちんと塗ることがきれいな塗装の第一歩です。下塗りが終わると、しっかり乾かす必要があります。塗りの作業期間中に雨が降ってしまうと、作業が中断することになります。雨で塗料が流れてしまうからです。依頼した側からするとできるだけ短期間で工事を進めてもらいたいものですよね。しかし、塗料がしっかり定着し住宅の保護機能を発揮するためには、適切な天候で塗装工事を行う必要があるのです。下塗りの次は中塗り、中塗り後は乾燥させて、上塗りを行います。この段階でも塗りと乾燥をしっかり行う必要があるので工事の進み具合は天候に左右されます。もし予定より工期が短縮できたり、あまりに早く塗りが終わるようだと、工事内容が適切に行われていない可能性があります。例えば、上塗りをしないでいたり、塗りの作業が雑に行われていたりする可能性があるのです。塗装業者の中にはこうした悪質な工事を行うところもあるので、あまりに早すぎる作業終了時には注意が必要です。

群馬にて外壁塗装を実施中

足場の解体、撤収と気を付けたいこと

塗装が終わると、足場を解体し撤収して工事が終了します。解体時にも大きな音やチリ、ほこりが発生しやすいので、近隣住宅への配慮が必要です。足場の解体は組み立てと同様外注業者になるので、塗装業者とは別の職人が出入りすることになります。もし差し入れや謝礼などを用意したい場合は、渡すタイミングや内容物などを各業者の責任者に確認しておくことをおすすめします。多くの業者が出入りすることで、撤収後に思わぬトラブルが発生することもあります。よくあるケースでは、外壁周辺に置いてあったものの破損や紛失、植栽のつぶれなどがあります。こうしたトラブルが見つかった場合は、速やかに業者に問い合わせて確認するようにしましょう。外壁や外壁周辺のものに塗料が付いていた、というケースもよくあります。住宅塗装に使用される塗料は通常の洗剤では落ちにくいので、対処の方法も含めて業者に問い合わせてみてください。